読書とススメ

心の成長の糧となる本をご紹介します。

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私の心に深く響いたマネジメント論

2007-08-05-Sun-09:02
 「お前のところ、兵隊、何人だ」
 「俺のところは少ないよ。30人だ」

この会話は、何を語っているのか。
それは、マネジャーというものを、あたかも軍隊のリーダーのように
捉えている。「兵隊の数」というものを、自身に与えられた「権限」や
「権力」の指標と思っている。
そうした発想の会話です。

また、マネジャー同士の会話で、こうした会話も、しばしば耳にしました。

 「若手の田中、最近、調子はどうだ」
 「あいつ、最近、残業続きで、かなりストレスが溜まっているようだ」
 「そうか、それなら、飲みに連れて行って、ガス抜きをしてやったら
  どうだ」

この会話も、象徴的な会話です。
しばしば多くのマネジャーが無意識に陥ってしまう過ちを象徴している。

 「操作主義」

その過ちです。
マネジメントとは、部下という兵隊を意のままに動かすものと誤解している。
そして、部下の行動や意識を、意図的に「操作」しようとする。

たしかに、こうした「眉をひそめたくなる」ような会話は、少なくなっている。
しかし、マネジャーの心の奥に潜む、無意識の「権力志向」や「操作主義」。
それは、いまも、形を変えて職場に存在しています。
例えば、自分に与えられた権限が侵されることに過敏に反応する
マネジャーの姿。
また、部下に対して奇妙に優しいマネジャーの姿。

では、私は、なぜ、若き日に目にした、こうしたマネジャーの姿を語るのか。
その理由は、決して、それが「不愉快な経験」だったからではありません。
むしろ、私は、その姿を通じて、マネジャーの心の奥の世界を見つめる
ことができた。
その姿を鏡として、自分自身の中にも存在するものに気づくことができた。

密やかな「権力志向」や「操作主義」。

その存在に、気づくことができたのです。


ここまでは、今回ご紹介する本からの抜粋です。

単に学術的でもなく、理想論を掲げるだけでもなく、著者の命懸けな
経験の中で培われた、私の心に深く響いたマネジメント論。

今回ご紹介する本は、【なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか】です。

なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか 人間の出会いが生み出す「最高のアート」なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか 人間の出会いが生み出す「最高のアート」
田坂 広志

PHP研究所 2007-07-19
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本書の著者「田坂広志」さんは、シンクタンク・ソフィアバンクの代表を
務められている方で、他にも情報、流通、金融、教育、環境など、
各分野の企業の社外取締役や顧問なども務めているそうです。
また、過去には日本有数のシンクタンクである日本総合研究所の設立に
参画した方でもあるそうです。

このような経歴の田坂さんが著したマネジメント論、それは「知識」を
修得しただけで行えるものではなく、また、「技術」を身につけるだけ
で行えるものではない。

それは、

 最も高度な「心のマネジメント」が求められる道

であり、また、

 極めて深い「心の修練」が求められる道

そして、

 一人の人間として、最も大きく「成長」できる道

であるのだと説いています。

とはいえ、そのためには、言葉では表せない「重荷」を背負う必要が
あります。

それは、部下や社員の人生を預からなければならないからです。

しかし、そうは言っても、マネジャーが一生涯、その部下や社員の生活
を支えてあげることはできません。

どれほど愛着を感じたり、深い縁を感じる部下であっても、必ず別れる
ときが来るからです。

そのためには、部下や社員の「生活」に責任を持つだけではなく、
「成長」に責任を持つ。

つまり、「人生を預かる」とは、「成長に責任を持つ」ということに
なります。

とはいえ、それを言葉で語ることは容易ですが、行うことは極めて難しい
ものです。
それに比べれば、「数字」を達成することの方が、まだ容易に思えてきます。

ではなぜ、そんな「重荷」を背負うマネジメントの道に、著者は自ら進んで
いったのでしょうか?

 それは、一人の人間として「成長」できるから。
 その「重荷」ゆえに、マネジャーは成長できるから。


例えば、マネジャーが仕事において大きなトラブルに直面する。
そのとき、自分の責任や評価に心が向かうと、心が萎えてくる。
しかし、自分が部下の人生を預かっていることを思うと、力が湧いてくる。
決して諦めず、粘り強くその問題の解決に取り組む力が生まれてくる。
そして、どれほど難しい問題でも、それに挑戦する勇気が湧いてくる。

また、例えば、仕事において、何かの重要な意思決定が求められる。
そのとき、その決断が、自分の立場にどう影響するかを考えると、視野
が狭くなる。
しかし、その決断が、部下の人生に影響を与えると思えば、思考が深く
なる。
自分が、部下の人生を背負って決断を下す立場であると思えば、誰よりも
深く考える。
そして、深く考えることによって、直感力や洞察力も生まれてくる。

それは、子供を持った親に似ています。
人生の困難に直面したとき、多くの親が考える。
「この子供のためにも、ここで挫けることはできない」
そう考えるとき、自らの内から大きな力が湧いてくる。
そして、人間として大きく成長する。

同様に、部下の人生を預かるマネジャー。
そのマネジャーは、仕事の困難に直面したとき、考える。
「この部下のためにも、ここで挫けるわけにはいかない」
そう考えるとき、自らの内から大きな力が湧いてくる。

そして、人間として大きく成長できるのです。


本書は私にとって示唆に富んだものでした。

私はまだまだ、かけだしのマネジャーという立場です。
とはいえ、以前と比べるとマネジメントというものの質が、若干変化
してきているような気がします。

それは、以前よりは人間として成長してきているからなのかもしれません。
若干ではありますが^^;

しかし、まだまだです。
まだまだ自分の考えも、自分の責任に対する認識も、覚悟もすべてに
おいて甘さが目立っています。
本書を読んで、そのことを改めて痛感させられました。

今後の自分の人生において、折をみて読み返したい。
そして、自分の心に「重荷」を背負う覚悟が常にできているか、
問いただしたい。
それができなければ「人間としての成長」は望めない...

座右の書として手元に置いておきたい、そう思わせる本との出会いでした。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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COMMENT



2007-08-07-Tue-01:46
広介さん

ご無沙汰しております。
余裕が戻ってきたので、久しぶりにお邪魔いたしました。

上記の本、良さそうですね。
マネージメントやリーダーシップに関することには、
すごく興味があるので、
購入してみます。

それではまた。ポチッ


surfinglifeさん、ありがとうございます

2007-08-07-Tue-23:50
surfinglifeさん、コメントありがとうございます。
こちらこそご無沙汰しております。

ブログの更新、復活されたのですね。
しばらくお忙しそうで、気になっておりましたが、ようやく更新
できる余裕が出てきたとのことで、私もうれしいです^^

本書は多少スピリチュアル的要素が感じられますが、かえって
それが私の心に響きました^^;
本書がsurfinglifeさんのお役にたてれば、うれしい限りです♪

今後ともよろしくお願いします!

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